こめかみ薄毛はAGA治療で改善する?男性の選択肢

投稿日2020年6月5日 投稿先 薄毛

こめかみ部分の薄毛が、医師の診断によってAGA(男性型脱毛症)によるものだと確定した場合、どのような治療法があるのでしょうか。幸いなことに、現在のAGA治療は大きく進歩しており、医学的根拠に基づいた有効な治療法がいくつか存在します。早期に治療を開始すれば、薄毛の進行を抑制し、改善させることも十分に期待できます。AGA治療の柱となるのは、主に「内服薬」と「外用薬」です。内服薬としては、「フィナステリド」と「デュタステリド」という二つの成分が有効成分として承認されています。これらの薬は、AGAの根本原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成に関わる酵素「5αリダクターゼ」の働きを阻害する作用を持っています。DHTの生成が抑制されることで、ヘアサイクルの乱れが改善され、抜け毛が減少し、細くなった毛髪が太く成長するのを助けます。フィナステリドは主にⅡ型の5αリダクターゼを、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害するため、デュタステリドの方がより強力な効果が期待できるとされていますが、どちらを選択するかは医師が患者の状態を見て判断します。これらの内服薬は、主に「抜け毛の抑制」と「現状維持」を目的として処方されることが多いです。一方、外用薬(塗り薬)として広く用いられているのが「ミノキシジル」です。ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として開発されましたが、副作用として発毛効果が見られたことから、AGA治療薬としても利用されるようになりました。その正確な作用機序は完全には解明されていませんが、頭皮の血管を拡張して血流を改善し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促進すると考えられています。ミノキシジル外用薬は、薬局やドラッグストアでも購入可能なもの(濃度による)もありますが、より高濃度のものや、内服薬と併用する場合は、医師の処方が必要です。一般的に、AGA治療では、内服薬で抜け毛を抑制し(守りの治療)、ミノキシジル外用薬で発毛を促す(攻めの治療)という組み合わせで治療が行われることが多いです。こめかみ部分の薄毛に対しても、これらの治療法は有効性が期待できます。ただし、効果が現れるまでには最低でも3ヶ月から6ヶ月以上の継続が必要であり、効果の程度には個人差があります。また、副作用のリスクもゼロではないため、必ず医師の指示に従って正しく使用することが重要です。