個人輸入で人気を集める育毛剤には、主にフィナステリド、デュタステリド、そしてミノキシジルの三つの成分が含まれています。これらは確かに強力な発毛効果を持ちますが、同時に強力な副作用のリスクも孕んでいます。例えば、フィナステリドやデュタステリドは男性ホルモンの働きを抑制するため、性欲減退や勃起不全(ED)、精液量の減少といった男性機能に関わる副作用が報告されています。また、稀ではありますが肝機能障害のリスクもあります。これらの症状が出た場合、医師の管理下であればすぐに投薬を中止したり、薬の量を調整したりといった適切な対応が可能ですが、個人輸入の場合は発見が遅れ、取り返しのつかない事態になることもあります。 さらに注意が必要なのが「ミノタブ」の愛称で知られるミノキシジルの内服薬です。日本では外用薬(塗り薬)としては認可されていますが、内服薬としては厚生労働省の認可が下りていません。もともと血圧を下げる薬として開発された経緯があり、健康な人が服用すると低血圧や動悸、めまい、不整脈、さらには全身の多毛症を引き起こす可能性があります。心臓への負担が大きいため、循環器系に不安がある人には禁忌に近い薬です。しかし、個人輸入代行サイトでは「最強の発毛薬」として安易にランキング上位で紹介されており、副作用についての説明は小さく記載されているだけのことが多いのが現状です。海外では認可されている国もありますが、それはあくまでその国の人々の体格や体質に合わせた基準であり、日本人の体質にそのまま当てはまるとは限りません。効果が強いということは、体への作用も激しいということです。その成分が本当に自分の体に合っているのか、医学的な判断なしに摂取することはロシアンルーレットのようなものだと言えます。