僕がプロペシア服用を決意した日

投稿日2022年8月14日 投稿先 薄毛

鏡を見るたびに溜め息が出る。ここ一年くらいだろうか、明らかに髪の生え際が後退し、頭頂部も薄くなってきた。まだ30代前半なのに、このままじゃ完全に「若ハゲ」だ。街を歩いていても、他人の視線が自分の頭に集まっているような気がして、なんだか自信が持てない。なんとかしたい。その一心で、ネットで情報を漁る毎日が始まった。「育毛シャンプー」「育毛剤」「サプリメント」…色々なものを試してみたけれど、正直、目に見える効果は感じられなかった。そんな中で、何度も目にしたのが「AGA」という言葉と、「プロペシア」という薬の名前だった。男性型脱毛症、それが自分の症状の原因らしい。そして、プロペシアはその進行を抑える効果があるという。でも、「薬」と聞くと、なんだか抵抗があった。副作用とか、ずっと飲み続けなきゃいけないとか、マイナスな情報も目につく。特に、性欲が減退するとか、そういう話は正直怖い。本当に大丈夫なんだろうか。それに、病院に行って「薄毛の治療をお願いします」って言うのも、なんだか恥ずかしい気がした。誰にも相談できず、悶々とした日々が続いた。でもある日、ふと思ったんだ。「このまま悩んでいても、髪は戻ってこない。むしろ、どんどん進行していくだけじゃないか」と。副作用が怖い?恥ずかしい?そんなことを言っている間に、取り返しのつかないことになるかもしれない。一度きりの人生、このままコンプレックスを抱えて生きていくのは嫌だ。意を決して、AGA治療を専門にしているクリニックのウェブサイトを調べ、予約の電話を入れた。手が少し震えたのを覚えている。診察当日、緊張しながら医師に自分の悩みを打ち明けた。医師は僕の話を真剣に聞いてくれ、頭皮の状態を診察した後、「典型的なAGAですね。プロペシアによる治療が有効な選択肢の一つです」と言ってくれた。そして、薬の効果や副作用について、僕が不安に思っていた点を丁寧に説明してくれた。副作用のリスクはゼロではないけれど、発現率はそれほど高くなく、もし何かあればすぐに対応できること。効果を実感するには時間がかかるけれど、多くの人が改善を見せていること。その説明を聞いて、僕の中で迷いが消えた。「やれるだけのことはやってみよう」。そう決意した。その日、僕はプロペシアの処方箋を手に、クリニックを後にした。まだ不安がないわけじゃない。