こめかみの後退に気づいてAGA治療を始めた僕の場合

投稿日2022年5月14日 投稿先 円形脱毛症

30歳を過ぎたあたりからだろうか。シャワーを浴びている時、手に絡まる抜け毛が増えた気がしていた。最初は気のせいだと思っていたが、ある日、洗面台の鏡で自分の顔をよく見ると、明らかに左右のこめかみのラインが以前より後退していることに気づいた。「M字ハゲってやつか…」。正直、かなりショックだった。父親も薄毛だったから、いつかは自分も、という覚悟はあったつもりだが、いざ現実になると、想像以上に落ち込んだ。周りの目が気になるようになり、人と話す時も、相手が自分の額を見てるんじゃないかと勘繰ってしまう。髪型でなんとか隠そうと前髪を伸ばしてみたが、風が吹くと生え際が露わになってしまい、余計にストレスが溜まった。このまま何もしなければ、もっと進行してしまうのではないか。そんな不安に駆られ、インターネットで情報を集め始めた。そこで知ったのがAGA(男性型脱毛症)という言葉と、その治療法だった。薬で進行を抑えたり、改善したりできる可能性があるという。最初は半信半疑だったし、薬を飲むことへの抵抗感もあった。副作用も怖い。でも、「このまま悩み続けるよりは、やれるだけのことをやってみよう」と決意し、AGA治療を専門に行っているクリニックのドアを叩いた。医師の診察の結果、やはりAGAと診断された。マイクロスコープで見た自分の頭皮は、細く弱々しい毛が目立ち、ショックを受けたが、同時に「原因がはっきりして良かった」とも思った。医師は、治療法について丁寧に説明してくれた。僕の場合は、内服薬のフィナステリドと、外用薬のミノキシジルを併用する治療方針となった。毎日の薬の服用と、朝晩のミノキシジルの塗布。最初は面倒に感じたし、本当に効果が出るのか不安だった。特に、治療開始初期には「初期脱毛」で一時的に抜け毛が増えることがあると聞いていたので、ビクビクしていた。(幸い、僕の場合は顕著な初期脱毛はなかった)。変化を感じ始めたのは、治療開始から4ヶ月ほど経った頃だった。シャワー時の抜け毛が明らかに減ってきたのだ。そして半年が過ぎる頃には、鏡を見ると、こめかみ部分に細く短い産毛が生えてきているのが確認できた。劇的な変化ではない。でも、確実に進行は止まり、改善の兆しが見えている。それが何より嬉しかった。治療を始めて1年が経った今、以前のような深刻な悩みからは解放された。