プロが語る薄毛男性のための正しいブラッシング術

投稿日2019年6月15日 投稿先 円形脱毛症

美容師として多くのお客様の髪と頭皮に触れる中で、男性の薄毛に関するお悩みは非常によく耳にします。様々な対策がありますが、意外と見落とされがちなのが毎日のブラッシングです。間違ったブラッシングは頭皮を傷つけ、抜け毛を助長してしまう可能性すらありますが、正しい方法で行えば、頭皮環境を整え、健やかな髪の育成をサポートする有効な手段となり得ます。まず、ブラシ選びですが、薄毛が気になる男性には、頭皮への刺激が少ないものをおすすめします。具体的には、ピンの先端が丸く加工されているもの、クッション性が高く頭皮への圧力を分散してくれるもの、そして静電気を起こしにくい天然毛(特に柔らかい豚毛など)や、それを模したナイロン毛などが良いでしょう。硬いプラスチック製や金属製のブラシは避けた方が無難です。次に、ブラッシングのタイミングと方法です。髪が濡れている状態はキューティクルが開いており、非常にデリケートです。シャンプー後の濡れた髪に無理にブラシを通すと、切れ毛や抜け毛の原因になります。まずはタオルドライで優しく水分を拭き取り、粗めのコームで毛先から優しく絡まりを解いてから、ドライヤーで乾かしましょう。ブラッシングは基本的に、髪が乾いた状態で行うのがベストです。朝のスタイリング前や、夜のシャンプー前に行うのがおすすめです。シャンプー前のブラッシングは、髪の絡まりを解くだけでなく、頭皮の汚れやフケを浮き上がらせ、シャンプーの効果を高める役割もあります。ブラッシングの際は、決して力を入れすぎないでください。目的は髪を無理に引っ張ることではなく、頭皮に適度な刺激を与え、血行を促進すること、そして髪の流れを整えることです。まずは毛先のもつれを優しく解きほぐし、次に中間、そして最後に根元から毛先へと、段階的にブラシを通していきます。頭皮マッサージを意識する場合は、ブラシを頭皮に軽く当て、ゆっくりと動かすようにします。決してゴシゴシと擦らないでください。頭皮全体を、生え際から頭頂部へ、襟足から頭頂部へと、血流を促すようなイメージで行うと良いでしょう。時間は1〜2分程度で十分です。正しいブラシを選び、優しいブラッシングを習慣化することで、頭皮環境は確実に改善に向かいます。ぜひ、今日から実践してみてください。