AGAメソセラピーは本当に効く?効果の真実と限界

投稿日2021年3月2日 投稿先 円形脱毛症

AGA治療法の一つとして紹介されるメソセラピーですが、「本当に効果があるのか?」「どのくらいの効果が期待できるのか?」という点は、治療を検討する上で最も知りたいことでしょう。結論から言うと、AGAメソセラピーの効果については、肯定的な意見も否定的な意見もあり、その評価は一様ではありません。また、効果の現れ方には大きな個人差があるというのが実情です。メソセラピーの効果を支持する意見としては、発毛・育毛に有効とされる成分を頭皮に直接届けることで、毛母細胞を活性化させ、発毛を促進したり、髪質を改善したりする効果が期待できるというものです。特に、成長因子(グロースファクター)を注入する方法は、細胞レベルでの再生を促すアプローチとして注目されています。実際に、内服薬や外用薬と併用することで、より早く、あるいは高い効果を実感したという声も聞かれます。クリニックによっては、施術前後の写真比較で改善例を示しているところもあります。一方で、メソセラピーの効果に懐疑的な意見や、限界を指摘する声もあります。その理由の一つとして、使用される成分や施術方法の多様性により、質の高い大規模な臨床試験データ、すなわち医学的なエビデンスが、内服薬(フィナステリド、デュタステリド)や外用薬(ミノキシジル)ほど確立されていないという点が挙げられます。どの成分が、どの程度の濃度で、どのくらいの頻度で注入すれば最も効果的なのか、明確な基準が定まっているとは言えない状況なのです。そのため、効果の再現性や客観的な評価が難しい側面があります。また、AGAの進行度によっては、メソセラピーだけでは十分な効果が得られない可能性もあります。毛包が完全に機能を失っている場合には、いくら有効成分を注入しても発毛は期待できません。費用対効果の問題も指摘されます。比較的高額な治療でありながら、効果が不確実である、あるいは効果の維持に継続的な施術が必要となる点を考慮すると、全ての人にとって最適な治療法とは言えないかもしれません。結局のところ、AGAメソセラピーが「効く」か「効かない」かは、個々の状態や治療内容、そして「効果」をどのように定義するかによって変わってきます。過度な期待はせず、あくまで補助的な治療法の一つとして捉え、医師とよく相談した上で検討することが重要です。